久しぶりの投稿になってしまいました。そろそろ平成 27 年度版の「十和田市立中央病院医報」が発刊されます。その巻頭言として書いたものです。当院の方向性を今一度ご確認ください。

巻頭言十和田市立中央病院 院長 丹野弘晃この度、当院のほぼすべての活動状況をまとめた「十和田市立中央病院医報」の第2 巻(平成 27 年度版)を発刊しましたので、お送りさせて頂きます。昨年度から医療の質と経営の質の両者が読み取れるようにリニューアルさせていただいた本誌ですが、今回は発行時期の改善を目指しました。遅くとも次年度の秋口までには発行すべく広報委員会のメンバーが早め早めの編集に努力してくれました。ご高覧いただければ幸いに存じます。

さて、平成27 年度は何といっても国から示された地域医療構想策定ガイドラインに、病院全体で対応した年となりました。病床機能の具体的な境界点が明らかとなり、この基準を用いて大まかに当院の入院患者を機能別に分けてみると、回復期・慢性期の患者が約 30%を占めていました。当院は二次医療圏の中で急性期医療を担う中核病院としての役割を持っているため、急性期病床を中心に据えるのは当然ですが、機能分化の観点からはこの約 3 割を占める回復期・慢性期の患者の受け皿を考えるきっかけとなった分析結果でした。

これを参考にしながら総合的に検討すると、①回復期病床が極端に少ないこの二次医療圏内で地域完結型医療を行うためには、自院での病床機能分化を考えることが現実的である、②病床利用率が70%余りで空床の有効利用が必要である、③回復期病棟を作ることにより所謂 7:1 病棟の維持運用がやりやすくなる等から、当院の将来的な展望も考慮し「地域包括ケア病棟」の導入を具体化するという結論に達しました。国が示す方向性への対応に繋がると共に、地域住民のためになり、病院運営の安定化にも資すること等を全職員に理解してもらいながら、病棟再編を進めました。平成 27 年 11 月 1 日から地域包括ケア病棟(1 病棟 46 床)運用の準備に入り、平成 28 年 2 月 1 日から本格導入となっております。本誌のデータは、年度途中から一般病棟と地域包括ケア病棟が併存しているため、やや分かりにくくなっておりますのでご容赦いただきたいと思います。

患者の状態に応じた機能を有する病棟で診療するという柔軟な対応が、今後もますます必要になってくると思います。青森県が策定した地域医療構想に対

応するためにも、二次医療圏内の医療施設同士でこのようなデータを公表共有して行くべきであろうと思います。本誌から当院の活動の方向性を読み取っていただければ幸いです。今後ともご指導よろしくお願い致します。