新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。皆さん、命の洗濯はできたでしょうか? 年末年始は特に大きな問題もなかったようで、私自身はゆっくりさせていただきました。病院をしっかり守っていただきありがとうございます。

さて、病院大変革の年が明けたと感じています。病院の今後を考えると、総論的には、三次救急までを担う高度急性期病院と地域型の多機能病院の二つのタイプに収斂していくだろうと言われており、私も同感です。

当院は規模的にも地域的にも「多機能型」、即ち患者さんの状態に合わせて柔軟に対応できる「カメレオン病院」で当分の間はやっていくべきだろうと考えています。今後の具体的な目標も考えていますが、来年度は診療報酬の改定がありますので、その内容も勘案してから皆さんにお示しする予定です。

とは言え、現時点で既に盛り込みたい内容としては三つあります。

一つ目は多機能型でやって行くためにも地域から信頼され続けなければなりませんので、そのお墨付きとして「地域医療支援病院の取得」は必須です。その条件はいくつかありますが、まずは紹介率 65%以上を達成したいと思います。当院はあと数%の上乗せが必要ですが、全職員で意識すれば十分可能な数字です。

二つ目は、「教育病院であること」を一本の柱に据えたいと思っています。医学教育では、ウイリアム・オスラー先生が有名で、「教育のない病院に進歩発展はない。」という箴言も当院の医報に掲げています。教育に関して何かいいキャッチフレーズはないかと考えていたところ、胃手術に名を残すビルロート先生の格言と出会いました。それは「医学教育は Bildung であるべきで、単にErziehung に留まっていてはならない。」 というものでした。 Bildung もErziehung もドイツ語ですが、Erziehung とは「与える側から受ける側に影響を及ぼす」言わば受け身の「教育」の意味であり、Bildung とは「人間の持って生まれた素質や能力を理想的な姿にまで形成する。能動的に、知的・技術的・道徳的・美的能力を発展させ、よりよい人間を形成する。」という意味で、日本語では「陶冶」と訳されています。陶冶には、土や鉱石から陶器や鋳物をつくりあげるという意味があり、まさに医療人を育成する言葉でもあると思います。さすがに Bildung 病院では分かりにくいので、良き医療人を育成する「日本一の陶冶病院」を合言葉にして、それを目指したいと思います。

三つ目は「医療介護連携の充実」です。多機能型カメレオン病院としては、急性期・回復期そして在宅医療へという迅速でスムーズな連携を更に推進して行かなければなりません。そこで必要なのは栄養リハビリテーションの積極的な導入だと思います。全職員が医療人として、患者さんを寝たきり状態にしない・させないという強い覚悟が必要になるでしょう。

今年も皆さんと共に一体感を重視しながら、常に前へ、キープオンゴーイングでやって行きましょう。

平成 30 年 1 月 4 日 院長 丹野弘晃