平成から令和に代わった年でしたが、1 年間ご苦労様でした。今年度の病院目標を再確認しながら、振り返りたい(Reflection)と思います。
1)ブランディング:強みを活かして育て上げる病院全体としては、青森県で 2 施設しか継続指定されなかった「地域がん診療連携拠点病院」の維持と、何と言っても念願であった「地域医療支援病院」の承認があります。これで名実ともに、上十三地域の中核病院として胸が張れると思います。さらに、地域に出向く医療の実践として、「十和田市立中央病院附属とわだ診療所」の開設があります。地域医師会の先生方にもご理解いただき開設できたことは、地域共生の拠点としての存在価値も内包していると思います。チームブランディングやパーソナルブランディングについては、循環器内科の所謂アブレーション・消化器内科の ESD・ペインクリニックの新しい手技・排尿自立指導・医療安全対策地域連携・診療録管理体制・遺伝子検査等々(私が把握していない取り組みがあった場合は、深くお詫び致します。)、新しい手技や加算へのチャレンジと実行があります。これらの前向きな取り組みは、病院全体に活力を与えてくれており、高く評価したいと思います。
2)時間を管理する働き方改革が叫ばれる中、無駄を省き効率的な時間の使い方が求められています。まずは、一丁目一番地である全職員の皆さんの出退勤管理を開始しております。忘れずにご自身の IC カードを、レコーダーにタッチしていただきたいと思います。RPA(Robotic Process Automation)については、ご理解いただけているでしょうか? パソコンの中に定型作業をやってくれるロボットがいる、というイメージでいいと思います。皆さんが日頃こなしている仕事の中から、応用可能な部分を抽出して、少しずつ導入して行きたいと思います。AI 問診についても、部分的に導入しながら、その有効性を検証しつつ拡げて行きたいと思います。
3)寝たきり防止寝たきりの患者さんを作っているのは急性期病院である、という指摘もあり、我々としても日常診療の中で常に「リハビリテーション栄養」のことを意識しておかなければなりません。ただ、「言うは易く行うは難し。」が現実であろうと思います。しかし、病院は身体を横にしておく所ではない、ということを患者さんに理解していただくことも重要であると思います。その意味することについて、患者さんへの啓発を継続していただきたいと思います。
4)日本一の陶冶病院当院は、若手を育てる病院であり、学生教育・若手職員教育・生涯教育と全世代型人財育成に取り組んでいます。医師を含めて全専門職不足が指摘されていますが、魅力ある教育システムの形成と生き生きと働く皆さんがロールモデルとなることが、新人を集める最も有効な取り組みであると確信しています。頑張りましょう。
今年 1 年お疲れ様でした。良い年をお迎えください。
令和 2 年年頭挨拶(1 月 6 日)
皆さん、明けましておめでとうございます。年末年始は 9 連休でしたが、大きなトラブルはなかったようです。当地域の医療を守っていただき、ありがとうございました。そして、ご苦労様でした。
年頭に当たり、考えたことを二つお話ししたいと思います。
一つ目は、昨年地域医療支援病院に承認されたこともあり、今年はいろいろな面で評価を受ける年ではないかと思います。病院を第 3 者が評価するとき、参考にする点が 6 つあるようです。
①病院機能評価(受審済み)②DPC の導入(導入済み)③臨床研修指定病院(指定済み):今後外部評価受審予定④地域完結型医療の提供(自信あり)⑤地域医療支援病院(承認済み)そして、6 番目が「国際化への対応」となっています。これに関しても外部評価機構が 3 団体ほどあり、今後当院としても考えていかなければならないでしょう。実際、当院でも外国人観光客の患者さんの受け入れが発生していますし、オリンピックイヤーということもあり、ますます増加すると思われます。外国人の方も受診しやすいような環境整備が必要になると思います。
二つ目は、今後自治体病院として存立し続けることができるのか、という根本的な問題です。もちろん、上十三地域の医療を守るために、当院は存在しなければなりません。そのためのキイワードは「アカウンタビリティ」ではないかと思います。日本語では、説明責任(分かりやすい情報開示を含む)と訳されているものです。
さて、「公的病院は、公共性と経済性の両立に基づいた非営利組織である。」とか、「病院事業は地方公営企業と同様に扱われ、公営性と共に企業性も求められる。」とか、言われています。つまり、経営も意識しなさい、ということです。であれば、当院はどの位の質の医療をどの位の量投入した時、即ち全職員がどの位のスキルでどの位働いた時、安定した経営と言えるのか、との問いが生まれてきます。この問いに明確に答えて来なかったことを、私自身反省しているところです。アカウンタビリティをキイワードと考えた理由は正にこの点であり、当院の医療の質と量に対する経営とのバランス=分岐点を全職員の皆さんに分かりやすく提示すること、さらにその状況を市民の皆さんにも理解していただくこと、これらが当院の存続の条件ではないかと思っています。
以上、二つの点を来年度の病院目標に入れ込みたいと考えています。Keep on going ! 今年もよろしくお願い致します。
2020 年 1 月 9 日 院長 丹野弘晃