三沢市立三沢病院との法人化については、職員の皆さんに対して頻回に発信してきたつもりです。順調に手続きが進めば、2021 年 4 月から発足することになりますので、ここでおさらいをしておきたいと思います。
そもそも法人とは、法律によって人と同じ権利や義務を認められた組織のことであり、事業を起こすときに必要な人の集まりと言うこともできます。2016年 3 月に県から地域医療構想が示されましたが、2017 年 4 月から施行された改正医療法の中で、その地域医療構想の達成と地域包括ケアシステムの構築を進めるための選択肢の一つとして創設された制度が、表題の地域医療連携推進法人になります。原則二次医療圏の中で医療関係者がまとまって医療機能の分担と業務の連携を推進し、質の高い医療を効率的に提供しやすくするための新しいツールと考えられています。
県から示された上十三医療圏の地域医療構想では、主に人口減少を背景に圏域全体の急性期病床の過剰と回復期病床の不足が指摘されていました。これを受け、当院が音頭を取って上十三圏域の自治体病院間での話し合いが数回行われました。これにより各病院の考え方や問題点等を共有したこともあり、単独での対応には限界があるとの共通認識が醸成されたと感じています。加えて「医療機能分化と連携を考える会」と称した講演会も 2 回行われており、この中で地域医療連携推進法人の話題を意識的に取り上げていた背景もありました。そのような基盤もあって、今回三沢市立三沢病院との間で具体的な法人立ち上げの話が現実化したと思います。人口減少・超高齢化が進む中で、如何にして病院を存続させながら、地域医療を維持し守っていくのか、という極めて強い危機感の共有というものが、今回の立ち上げの原動力になっていると考えています。この法人化を連携以上、統合未満と表現することもありますが、両病院でこの地域の医療の BCP(業務継続計画)を作って行こうということでもあります。
職員の皆さんにお願いしたいことは、来年度から必須の研修が共同開催となったり、職員同士の交流が以前より活発化したりと、より刺激を受けやすい環境が出来上がると思います。これを、是非「湧活」に繋げていただきたいと思います。法人発足後には、他の医療施設や医師会等にも加わっていただいて、大きな一つの集合体として同じ方向を向いて進んで行ければと思います。参加施設が重要事項を決定する場合には、法人の中で意見を述べ合うことができるとされているので、透明度の高い議論や数値の見える化等による経営レベルでの連携も可能となり、それが大きなメリットになると私自身は考えています。