「さわらび」に投稿した内容です。「事業管理者室の窓から」にもアップしておきます。
新年度を迎え、ご挨拶を申し上げます。コロナ禍についてはまだまだ予断を許さない状況が続いておりますが、医療従事者に対するワクチン接種が開始され、一筋の光が見えてきたように思います。この感染災害は、我々の生き方そのものに深く影響を与えている、とつくづく感じます。一般市民の皆さんの受療行動にも変化があり、医療施設を受診する患者数の減少が続いているようです。ひょっとしたら、コロナ禍が終息しても、元に戻らない可能性もあります。今後起こりうる現象が、新型コロナのせいで、5 年以上早まっていると考えた方がいいのかもしれません。
さらに今国会では、医師の働き方改革・タスクシフトやタスクシェアを推進する法令改正(具体的には診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、救命救急士に関するもの)・今後の医療計画を 5 疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患)・5 事業(救急医療、災害時医療、へき地医療、周産期医療、小児医療)から新興感染症を加えた 6 事業とする改正等が審議されており、成立する見込みです。いよいよ 2024 年施行に向けて、働き方改革が本格的に始まったと感じております。
患者さんの数が増えない中、働き方改革をどう進めていくのか、これは悩ましい問題です。一般的には、組織の業績=労働時間×労働生産性と言われています。働き方改革は労働時間の適正化だと思いますので、労働時間は減るでしょう。当然のことながら、業績を維持し発展させるためには、如何にして労働生産性を向上させるか、ということになります。ここに、タスクシフト/シェアが大きく関ってきます。
医療施設は、国家資格を中心とした有資格者で成り立っている組織です。ここで重要となるのが、各専門職種における「本来業務」とは何かを問い直すことだ、と言われています。生産性向上の観点から、①本来業務、②他の職種でもできる業務、③その他の誰かがやらなければならない業務、に振り分けてみてくだい。②はタスクシフト/シェアへ、③は RPA 等の ICT 化で対応できるかもしれません。働き方改革は、如何にして各個人の生産性を上げるかということですので、自分事として捉え、是非考えて欲しいと思います。
この振り分けが、地域全体で共有できれば、働きやすく質の高い医療を提供できる地域という特徴を持つ「まちづくり」にもなるのではないか、と妄想しております。今年度もよろしくお願い致します。