青森県自治体病院・診療所職員研究論文顕彰事業による顕彰論文集の挨拶文です。当院から、放射線部門と看護部門の論文が選出されており、大変誇りに思います。
今年度より、青森県自治体病院・診療所協議会の会長を拝命した十和田市立中央病院の丹野弘晃と申します。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
青森県は自治体病院・診療所の県全体に占める病床保有率が、山形県、岩手県に次いで全国第 3 位の約 37%です。この事実は、新型コロナウイルス感染症も含めて、青森県の地域医療を皆さんが担っていることに他なりません。日頃の臨床現場での皆さんの奮闘に、心より敬意を表します。
さて、令和 4 年 3 月末に公立病院経営強化ガイドラインが発出されましたが、「改革」から「経営強化」に表現が変わり、枕詞に「持続可能な地域医療提供体制の確保」が謳われています。その大きな柱のひとつが働き方改革ですが、そのためには業務の効率化・IT 化・タスクシェア/シフト等の具体化が挙げられています。このように、どうしても日常業務に焦点があたる中で、リサーチマインドを持ち続け、「現場のなぜ?」を論文にまとめることは至難の業であると思います。しかし、医療従事者として不可欠な素養とも言える常に謙虚に学び続ける姿勢、言い換えれば向上心を持ち続けることの大切さは、プロフェッショナルとしての根底を流れるものです。研究心の涵養や向上心の育成については、各ご施設の組織文化とも深く関連することかも知れません。日常業務と研究の両立が困難な情勢の中、この青森県自治体病院・診療所職員研究論文顕彰事業は、皆さんの研究心を少しでも後押しする存在として、その重要性が再認識されてきていると感じます。
今年度は、4 部門から 9 論文の応募がありました。極めて多忙な日常業務をこなしながら、研究をまとめられた皆さんに賛辞を贈りたいと思います。厳正なる審査の結果、4 名の受賞者が選出されました。本来であれば、受賞者の方々が一堂に会する集合型での発表会という晴れの舞台をご提供しなければならないのですが、未だコロナ禍が落ち着かない状況もあり、3 年続けての紙上発表のみとなってしまいました。誠に申し訳ございません。いずれの論文も臨床現場に応用可能な内容であり、参考になる点がたくさんあると思います。是非ご一読いただき、業務の改善や研究へのモチベーション向上にご活用いただきたいと思います。
来年度は、集合型での発表会を企画したいですし、できると思っています。研究論文はその組織の輝かしい業績であり、活力そのものです。本事業を皆さんで盛り上げてください。積極的なご応募を今後もお待ちしております。
青森県自治体病院・診療所協議会 会長 丹野 弘晃