2024 年 4 月 1 日午後 5 時 15 分から別館講堂で行った新年度の挨拶に、少し肉付けした内容をアップします。ご一読ください。

皆さん、お集まりいただきありがとうございます。事業管理者の丹野弘晃と申します。多くの新採用の皆さんをお迎えし、新たな年度がスタートいたしました。当院の仲間になっていただきありがとうございます。末永くよろしくお願い致します。大歓迎です。本日午前 8 時 45 分から、昇任・昇格・転入・新採用となられた 38 名の皆さん(欠席の方が他に 3 名)に直接辞令交付をさせていただきました。辞令を受け取ってくださったお一人おひとりにとっては、短い時間だったかもしれませんが、私にとっては至福の 25 分間でした。加えて、会計年度任用職員の皆さんが現時点で 15 名、地域医療連携推進法人「上十三まるごとネット」の人事交流を活用して、派遣という形で三沢市立三沢病院と公立七戸病院から6名の看護師の皆さんにも着任いただいております。改めて、当院にお出でいただき感謝いたします。心が躍る思いです。

さて、今年度はトップ人事の交代もありました。院長として外科の杉田純一先生が、事務局長として渡邉一史氏が就任しており、留任が私と坪看護局長になります。また副院長として、整形外科の板橋泰斗先生が加わっており、脳神経外科の鈴木直也先生、メンタルヘルス科の谷地森康二先生と共に当院を支えていただくことになります。そして、消化器病センター長として、外科の藪内伸一先生が就任しており、よろしくお願いいたします。

4年間のコロナ禍を経験して感じるのは、組織としての重要な継承部分が一部途絶えたような気がすることです。有益な伝統は復活させるべきであると強く思いますし、皆さんには新しい視点で組織文化を再構築していただきたいとお願いする次第です。その意味では、私が最も変わらねばならないと自覚しております。

本日は大変いい機会なので、当院の短期的目標と中長期的目標についてお話ししたいと思います。まず短期的には、新年度を迎え、医師の働き方改革・診療報酬トリプル改定に対応していかなければなりません。医師の働き方改革については、地域医療提供体制確保の観点から、やむを得ず医師の長時間労働を前提とせざるを得ないため、当院としては特定労務管理対象医療機関(B 水準)の指定を取得したところです。この状況を一刻も早く改善するために、医師の労働時間短縮に向けた取り組みを進めていかなければなりません。病院組織全体としての方向性としては、医師はもちろんのこと全職員の「生活」を重視した運営が必須であると捉えております。

また、今回の診療報酬改定の骨子は、医療は「生活」の視点を重視し、介護・福祉は「生活」を基盤に据えながら医療の視点の継続を重視する、となっているようです。医療と介護の境目は、いよいよなくなってきたと実感しております。

当院の具体的な対応としては、まずは高齢者救急と在宅医療をしっかりやること、と考えております。第 8 次医療計画に、高齢者救急は第二次救急医療機関が主体となると明記されたことから、まさに当院の役割であると再認識したところです。地域住民の皆さんの高齢化が進展する中で、75 歳以上の 3 割そして 85 歳以上ではその 6 割が要介護認定者となっています。おひとりでは通院できないご高齢の方が急変した場合は、当然救急車での受診となります。介護度を悪化させない迅速な診療と連携が、これまで以上に欠かせません。これと関連する在宅医療については、附属とわだ診療所の存在が大きくなってきていると感じています。地域のニーズに応えるべく、その診療機能の充実に努めていきたいと思いま

す。

私としては、「生活」という単語が、今年度のキイワードであると考えています。当院とかかわるすべての皆さんの「生活」を意識した病院運営に努めて参ります。

次に中長期的な目標ですが、「持続可能な地域医療提供体制を確保するための公立病院経営強化ガイドライン」の下、当院の経営強化プランを作成しております。その 3 本柱として、①HCU の開設も含めた急性期機能へのシフト、②在宅医療の充実、③地域医療連携推進法人「上十三まるごとネット」と医療 DX を活用した連携の強化、を掲げています。ご一読いただければありがたいです。

当院は地方公営企業ですので、経営も大変重要です。人口減少で患者数が減少する中、企業としての対応は二つしかないと思います。一つは撤退・縮小 ですし、二つ目は新規事業への参入でしょう。当院は医療を継続しなければならない公営企業(公的病院)ですので、撤退はありえませんが、縮小=病床数の削減は必須と考えています。新規事業については、住民の皆さんのニーズの高い診療科を開設することもその一つになると思います。今年度、眼科に常勤の先生方をお迎えできたことは、当院にとっても地域にとっても大変な朗報となりました。病院運営の安定のためには、幅広い柔軟な対応が必要になります。医療の質と経営の質の両立が重要であることは当然ですが、そのための経営強化は病院存立の基盤ですので、地域医療を守り続けるためにご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。

2024 年 4 月 5 日